ソープ仕上
ソープ仕上
ソープ仕上は、デンマークの家具ならではの仕上げです。
デンマークの家庭の中で、家具や床の洗浄に石鹸を使用してしていたことから、自然にできた仕上方法です。
木部にソープ溶液を浸透させることで、無垢材の自然な風合いを生かします。
石鹸の脂分が塗膜をつくり、ソープ溶液で洗うことで、付着した汚れが浮き上がり、落としやすくなります。
「汚れたら洗う」白木の状態を維持したい方にお勧めする仕上です。
細い傷はサンドペーパーやスチームで修復できます。
日々のお手入れは、乾いた布か固く絞った布で拭く(水拭き)だけで十分です。
細かいキズや汚れが目立ってきた頻度でソープ溶液でメンテナンスしてください。
@メンテナンスの前に、テーブルや椅子の汚れやホコリをきれいに取り除いてから行ってください。
固く絞った布で拭いた場合(水拭き)は、完全に乾燥させてから行ってください。
A木材の小さな傷などは研磨することで目立たなくすることができます。
オイルを塗布する前に、研磨用のスポンジ、または目の細かいサンドペーパー(180番または240番)で
木部を軽く研磨してください。(ソープ溶液が浸透しやすくなります。)
Bソープ溶液を泡立て、やわらかいスポンジまたは硬く絞った布で泡をすくい、
木目に沿って全体にまんべんなく浸透させていきます。
テーブルの裏やエッジにもソープ溶液を浸透させてください。
C汚れを落とす場合は、やわらかいスポンジで、木目に沿って全体をまんべんなく洗ってください。
スポンジが汚れたら、溶液とは別の水で洗うようにして下さい。
D表面積が大きい天板は片面だけに水分を与えると、木部の湿度が均等にならないことで、
ひび割れや天板の反りが発生する原因になることがあります。
必ず、裏面やエッジにも同様にソープ溶液を浸透させてください。
E余分な泡や水分は拭き取ってから乾燥させてください。
木部に余分な水分が残ったままになったり、完全に乾燥しないうちにメンテナンスを繰り返すと、
家具を傷めてしまう場合がございます。
繰り返しお手入れを行う場合は、完全に乾燥させてから再度行って下さい。
F完全に乾くと、石鹸カスが浮き上がってきて木材の表面がざらついたり毛羽立つことがあります。
研磨用のスポンジ、または目の細かいサンドペーパー(180番または240番)をかけて滑らかにしてください。
G固く絞った布(水拭き)で石鹸カスを拭き取ってください。
H購入後の木部が綺麗なうちに、頻繁にソープ溶液を浸透させておくことをお勧めします。
乾燥も防ぐことができ、液体の汚れも浸透しにくくなります。
お手入れの注意
ソープ溶液でも落ちなかった汚れはベンジンで落とすことができます。
布に湿らせ叩いて拭き取って下さい。
ベンジンは可燃性なので取扱いに注意していただき、換気を忘れずに行って下さい。
ソープ溶液は純正の天然石鹸を砕き、ぬるま湯に溶かして作れます。
必ず、純石鹸成分98%以上の自然石鹸をお買い求め下さい。
住居用洗剤や化学薬品は使用しないで下さい。
汚れや染みの跡が残った箇所を集中して拭かないようにしてください。
より濃く目立って落ちにくくなり、表面がささくれ立ってしまいます。
一度のメンテナンスで落ちない場合は、完全に乾燥させたあとに、繰り返し行ってください。
ペーパーコードや張込み箇所は、濡れるとその部分がシミになります。
マスキングテープやビニール袋などでカバーしてから作業することをお勧めします。
化学雑巾は変色の恐れがあるので、絶対に使用しないで下さい。
最後に
家具に最適な湿度は40%〜60%です。
室内が乾燥すると、ひび割れや天板の反りを引き起こす原因となることがあります。
日々お手入れの際にも、木部の湿度を均等にするため裏にも同じように水分を与えることをお勧めします。
お手入れには順番も決まりもなく、難しいことも、煩わしいこともありません。
日々ご使用いただき、お手入れを繰り返すうちに慣れてくるので、状態をみながら行って下さい。
無垢材はお手入れや修復が自分でできるのが良いところです。
細かい傷や変色は月日とともに無垢材ならではの貫禄に変わっていきます。
●メンテナンスキット |
Scandinavian LIVING
Soap Kit(ソープ仕上げ用メンテナンスキット)
定価:6,490円(税込)
ご購入のタイミングによって、ソープフレークの袋のデザインやブラシの形状、
布やスポンジ等の色が異なる場合がございます。
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お手入れの手順 ・1
硬く絞った布で汚れを落とします。
脚先などのしつこい汚れは、木目に添ってサンドペーパーをかけて下さい。
(サンドペーパーをかけることで、ソープも浸透しやすくなります。)
油汚れがある場合は、ベンジンを付けた布で軽くたたくようにして取り去って下さい。
お手入れの手順 ・2
ソープフレークをぬるま湯で溶かし、ソープ溶液を作ります。
泡が経つくらい(シャボン玉ができるくらい)の濃度が理想的です。
その泡を柔らかいスポンジや布に含ませ、木目方向に沿って浸透させていきます。
お手入れの手順 ・3
余分な泡や水分は拭き取って下さい。
完全に乾燥させ、綺麗な布で拭いて仕上げて下さい。
無垢材の天板は、天板片面ばかりから水分を与えるのはよくありません。
裏面も同様のお手入れを行って下さい。
乾燥する季節になると、木が伸縮して天板が反ってしまうことがあります。
天板の両面に水分を与えることで反りは戻ります。
お手入れの手順 ・4
天板エッジ部分は丁寧に磨き仕上げて下さい。
ソープ液が乾いてしまわないうちにサンドペーパーをかけると、木がささくれ立つのでご注意下さい。
ソープ液が乾くと石鹸カスが浮きあがってきます。
衣服等に白い粉がつかないように、乾いた布、または固く絞った布で拭きとっておいて下さい。
ざらつくようなら、木目に添って一番細かいサンドペーパーをかけて仕上げて下さい。
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