nystyleニイスタイル / PP501 The Chair（PP501 ザ・チェア）/ Hans J. Wegner（ハンス・J・ウェグナー）/ PP Mobler（PPモブラー）/北欧家具 / nynystyle.com.html

PP501 The Chair
PP501 / PP503 は、最も有名なデンマーク家具の 1つであり、間違いなく最もデンマークらしい椅子です。控えめでシンプルな独自の方法で、伝統的なデンマークの木工とデザイン哲学の真髄を要約しています。ハンス J. ウェグナーの最高傑作です。

この椅子によってウェグナーは自分自身の権利を獲得し、以前の作品に影響を与えていた他の文化やデザイナーからのインスピレーションを必要としなくなりました。

それはまた、10年以上にわたりデンマークのいくつかの家具メーカーの中核事業を構成し、デンマーク・モダンの国際的な大躍進の主力となり、幅広いデザインの礎となりました。

「個人的には、これが私の最高の成果だと思います。輸出が成功したのではなく、私が何よりも徹底的に取り組んできたからです。」Hans J. Wegner

PP501の籐張りの座面が 1949年にデザインされ、1950年に PP503 が発表されました。その1年後にヨハネス・ハンセン社で生産が始まりました。PPモブラーは 1993年に生産を引き継ぎました。

1950年、PP501 / PP503 は、アメリカンインテリアマガジンにデンマークデザインに関する史上初の海外レポートを掲載するきっかけとなりました。れはアメリカ市場で最も人気のあるデザインの 1つとなり、デンマーク家具の輸出は急速に増加しました。アメリカの家具業界では、ラウンドチェアは現代の椅子の原型とみなされ、「ザ・チェア」として知られるようになりました。

1960年、ジョン F. ケネディがテレビ放映された最初の大統領選挙討論会でリチャードニクソンと対戦したとき、彼らは PP503 に座っていました。この討論は歴史的なものであり、ケネディに有利な決定的なものとなりました。YouTube でご覧いただけます。

アームレストは、樹齢約 200年の保護樹の無垢材から切り出された 3つのピースで構成されています。左右のアームレストは互いに一直線にカットされ、一致するようにペアになっています。未加工の部分は、木材の種類に応じて 1 ～ 2年間乾燥調整されます。

これは急いではいけない繊細なプロセスであり、このプロセスを効率よくスピードアップできる技術はありません。木の性質と何世代にもわたる職人の経験に頼らなければなりません。カットして調整するパーツ数を受注数が上回った場合、椅子のリードタイムは非常に長くなります。無垢材が入手できるタイミングとコンディショニングプロセスに左右されます。

PP501 / PP503 ザ・チェアのアームレストは、 5インチの無垢材から彫られていて、アームはフィンガージョイントという工法で接合されています。これは無垢材の品質や乾燥のバランスも均一でなければできない工法で、非常に繊細な作業と洗練された職人技を要します。

フィンガージョイントの工法は 1952年のカウホーンチェア、1955年のスイヴェルチェア、1961年のブルチェアなど、それ以降のチェアにも取り入れられました。

フィンガージョイント工法が取り入られる前までは、背のジョイント部分は籐を巻いて隠されてました。
PPモブラーでは、このチェアのいろいろな部分を改良してきたため、現在の製作期間のほうがより時間を要しています。
製作過程の動画はこちら

PP501 の籐（ケイン）シートは、籐の蔓の皮を剥いたものです。見た目は竹に似ていますが、竹よりもはるかに柔軟性があります。とても美しいですが、とても繊細で、乾燥すると割れてしまう可能性があるため、滑らかな状態を保つためには定期的に湿らせる必要があります。

こちらの商品はデンマークでの受注生産となります。
PP501は、特別な木材調達と乾燥プロセスのため、生産量に限りがあります。ご注文後、1年以上お待ちいただく場合がございます。納期はお問い合わせください。